漢詩支援リンク集の使い方      20171205 PC漢詩第2回情報交換会資料の補足

1.       パソコンに漢字を入力できなければ何もできない

@      B-4字源 部首の組み合わせや画数から漢字を見つける。(B-4はリンク集の項)

または、辞書で漢字を見つけてそのユニコードをパソコンに入力する。

A      見つけた漢字をコピーしてアプリケーション(検索等)にコピーする。

2.       字体変換

@      中国の漢詩関連サイトを読むには簡体字と繁体字の変換が必要。

A      白文には旧漢字、読み下しには新漢字と字体を使い分ける必要がある。

これらの変換には F文字変換のサイトを使う。

3.       詩題から関連する詩を探し、参考となる詩語や表現を探す

@      御定佩文齋詠物詩選の総目から目的の詠物を探し、該当の巻の詩を検討する。

(神漢連電子詩語集のページからリンクをたどる)

A      C 詩詞名句網の「分類標籤から分野別の詩を見つける。

B      A-1 捜韵の漢詩検索ページで詩題に関連しそうな言葉を入れて、それが含まれる漢詩を見つける。 この検索ページには複数の語を入力しても良い。

4.       漢字から詩語を見つける(核になる漢字を含む詩語を探す)

@      A-2 misima漢詩支援のサイトの詩語検索のページ。平仄を指定して検索。

A      神漢連の電子詩語集も同様。

5.       見つけた詩語の平仄を調べる

@      A- 2 misima漢詩支援のサイトの漢字検索のページ。多文字入力可。

A      A- 2 misima漢詩支援のサイトの平仄音韻分析のページでも可。このページは本来合律チェックを行うページ。

6.       詩語の用例を調べる

@      A-1 捜韵の漢詩検索ページ。その詩語を使った用例が表示される。使おうとしている意図と合致しているか?が確認できる。どう使えば良いかのヒントも。

A      複数の詩語を同時に入力し、例えば季節と齟齬がないかなどチェックできる。

B      前例を見つけても、語義によっては「日本語用法」とされたり、同じ語を受動態で使うと「日本語用法」とされることなどがある。

(最終稿の全ての詩語を大漢和と漢語大詞典で確認すると良い。補足参照)

7.       作品の最終確認をする

@      平仄、冒韻、重字など。A-1捜韵の律詩校験A-2 mishima漢詩音韻分析 で確認する。

A      新漢字、旧漢字を適切に使っているかをFの文字変換のサイトで確認する。

  推敲をした後、意図しないで平仄が変わったり、新旧漢字が変わったりするので、最

  後の最後にもう一度確認する。

 

[補足]

1.    大漢和を活用する(大半の公立図書館にある)

 B-2 大漢和熟語データベースをダウンロードしておけば

@      調べる詩語の掲載ページのリストを自宅で作ることができ、図書館での調査の効率が上がる。

A      その熟語が大漢和に掲載されているか確認できる(詩語として使えるかは別)

B      調べたい漢字が含まれている熟語が全て検索できる。

2.    漢語大詞典でチェックする

@      捜韵の[典故、詞彙]メニューで語彙検索をおこなうと漢語大詞典の語義が表示される。語義が出ていれば和語ではない。(但し「日本語用法」には留意)

A      漢語大詞典に掲載されていない詩語もある。捜韵等で用例も確認する。

3.    国会図書館デジタルコレクションや漢籍の総合サイトを活用する

@      定評のある作詩テキスト、詩話がある。(リンク集参照)

A      中国語であればほとんど全ての漢詩が読める。(これは捜韵の方が便利)

B      和訳付きの漢詩も「国訳漢文大成」で検索すれば、戦前の版であるが読める。

文学部第6巻 三体詩      続 文学部第1-12冊 李白

文学部第13-24冊 杜甫  続 文学部第25-32冊 韓退之

文学部第33-48冊 白居易 続 文学部第49-68冊 蘇東坡

文学部第69冊 陶淵明    文学部第70-72冊 王維

文学部第73-88冊 高青邱 

(各詩集のページの部分をダウンロードして手元に置けば探しやすい)

C      古書のpdfファイルを提供しているサイトは他にも

国文学研究資料館(本家)国文学研究資料館(転用)うわづら文庫、がある。

D      KindleiBookなどの電子書籍の漢詩集や、漢詩鑑賞会Aのサイトにある「全唐詩」などのネットにある漢詩集は、パソコンの検索機能で詩語を探すことで詩語集を補完できる。(少なくとも読み下し文が確認できる)

4.    Google翻訳のサイトに漢詩を入力し読み上げさせることができる。古典と自作とで読み上げた時の違いを確認することもできる。読み上げ速度が速いが、句読点を加えることで若干詩らしくなる。名作の読み上げは平凡社のホームページにリンクあり。

5.    手持の漢詩集()は詩語集としては使えないが、

[捜韵で詩語を検索à作者、詩題を確認à本で詩を確認]

という手順を踏むことによってその詩集の編者が詩語をどう解釈しているがわかる。

以上

[あったらいいな!こんな機能]

・同一の表現として使える異種の漢字(平仄や韻目の異なる)を一覧する

・特定の詩語の、縁語、類語、反語、典拠を一覧する。

リンク集 (http://www.kansikanshoukaia.sakura.ne.jp/pckanshi/linkshu.htm)

漢詩創作に役立つサイトの一覧。

・全て無料だが、ある日突然使えなくなるかもしれない。

・今までアクセスした範囲では安全性に問題はなかった。

A 総合サイト

A-1 捜韵 

 捜韵の漢詩検索ページ  捜韵の辞書ページ  (詩語によっては類語、対語を表示する)

 捜韵の律詩校験ページ  (平仄が合わない時、代替詩語を表示する)

 捜韵の対聯平仄チェックペー  捜韵の簡体字繁体字変換ページ 

 (これらはメインページのメニューから入れる)

A-2 misima 漢詩作成支

  メインページから、平仄音韻分析・詩語検索・漢字平仄検索 へリンクしている

A-3 詩詞名句網

 

B. 辞書サイト

B-1 国学大師 

  百科字典的サイト 漢字検索は各字典の掲載ページも表示。詩詞の収録は30万、詩語

   用例検索では詩題と作者を一覧表示する。

B-2大漢和辞典 熟語データベース [漢字データベース]

   表の下の大漢和辞典・熟語データ(dkw-word.txt)をクリックすると、

   大漢和熟語目次をダウンロード出来るページが表示される

B-3 大漢和 漢字コード [e-漢字データベース]

  コード[番号]検索で大漢和コードを入力すると前後30字も一緒に表示

  (残念ながら表示される漢字は画像なので、流用が出来ない)

    部首画数検索で漢字を見つけると、大漢和番号、康熙番号などが表示される

 B-2B-3で調べた熟語、漢字の番号をメモして図書館にゆけば見つけやすい。

B-4 字源-jigen.net

  幾つか機能を持っているが、部首や画数から漢字を見つける機能が使いやすい

 

C その他の詩語関連

  佩文韻府検索 詩詞名句網 量詞一覧 畳語一覧 漢詩の畳語 古典七言絶句詩語双声抽出   古典七言絶句重字詩語抽出表

    平声韻目韻字表 (韻目韻字表はどこにでもあるが、これはシンプル)

 

D 漢文法 古文文法関連

  助字  古語活用表 漢文の品詞分類 文言基礎 

 

E 漢籍、漢詩集、詩話など

 中國哲學書電子化計劃  漢籍リポジト 

 詩詞世界  詩法・詩体・格律用語解説 

 (解りやすく纏めてある。このサイトは漢詩の解説が主)

 石九鼎の漢詩館 漢詩作法入門講座  ( 詩話を読もう )

 国会図書館デジタルコレクション (pdfをダウンロード可能)

  和漢名詩類選評釈(簡野道明)   精選唐宋千家聯珠詩格(朝鮮中宗明宗年間)   佩文斎詠物詩選  国訳漢文大成 三体詩 作詩法講話 森槐南  詩轍 (三浦梅園 全集下巻の内)   作詩大成 (井土霊山)   作詩関門 (林古渓)   初学詩法軌範(木山槐所)   円機活法 (王世貞) 

 など、探せば沢山見つかる。

 

F 文字変換 

  (色々あるが、これ一つで十分)

 

G 辞書アプリ (スマホde漢詩、に不可欠)

 App Storeに スマホ用 :新漢語林、漢辞海、大辞林 がある。

         Mac 用 : 新漢語林、漢字源

 

以上